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鶴田 隆治; 藤城 俊夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 21(7), p.515 - 527, 1984/00
被引用回数:10 パーセンタイル:70.73(Nuclear Science & Technology)反応度事故時の燃料挙動を調べる上で被覆管表面温度は重要な情報を与えるため、温度測定に付随する熱電対のフィン効果の程度を知る必要がある。本報では、燃料棒が高温となる膜沸騰状態において熱電対のフィン効果を評価するための式を導出し、自然対流ならびに強制対流の場合を例にとってその結果を示した。さらに、種々の太さの熱電対による温度測定実験を行い、酸化膜厚から評価した温度降下が導出した評価式による結果と良く一致することを示した。以上の結果に基づき、自然対流条件下において被覆管温度が1000Cを超える場合、線径0.2mmおよび0.3mmの熱電対(Pt-Pt・13%Rh)による温度降下はそれぞれ約120Cおよび約150Cとなることを示し、また、線径・被覆管温度とともにフィン効果が増し、とりわけ強制対流条件下やクエンチ点近傍のような蒸気膜が薄い場合にフィン効果は大きくなることを確認した。
柳原 敏; 塩沢 周策; 斎藤 伸三
JAERI-M 8200, 22 Pages, 1979/05
本研究は、NSRR実験で照射した燃料について、被覆管外表面の酸化膜厚さを円周方向に測定し、酸化膜厚さと被覆管表面の最高温度が強い相関を持つことから、円周方向の最高温度分布を推定した結果についてまとめたものである。実験の結果以下のことが明らかになった。(1)熱電対の取り付け部では、熱電対がフィンとして作用したことによる冷却効果等により、他の部分に比べて常に温度が低い。(2)被覆管の横断面についてみると、円周方向で大きな温度差が生じており、測定温度が約1200C以上の場合には、約100C~600Cの温度差が出来ていることが予想された。この温度分布は、円周方向に沿って展開すると正弦波状になることが多いことから、ペレットが偏心してギャップ幅に差を生じ移動熱量が異なったことによるものと考えられる。